Histology is critical but not always for the diagnosis of chronic hypersensitivity pneumonitis
Zaizen Y J et. al. Respir Investig. 2020;58:285-290.
Background
慢性過敏性肺炎(CHP)の診断は病理学に基づくことが多いが、CHPの病理学的診断が多職種診断をミスリードする可能性があるという証拠はほぼない。
Methods
病理学的所見がCHPを示唆しているが、非CHPの多職種診断を受けた患者をコンサルテーション症例アーカイブから登録した。組織病理学的スライドは別の病理医に送られ、CHPと確認されたものは、追加の多職種診断(MDD)のために送られた。 MDDを通じて非CHPであることが確認された症例の臨床病理学的特徴を調査した。
Results
243例のうち、5例は追加のMDDにより非CHPと診断された。不一致の最も一般的な原因は、強い自己免疫的特徴が存在すること、気管支肺胞洗浄液中のリンパ球の低値、およびCTでの結節性陰影またはモザイクパターンの欠如であった。
Conclusions
病理学的にCHPが疑われる症例は、MDDを通じて非CHPであると判断される可能性がある。
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コメント
著者は長崎大学の病理の先生ですが、症例は公立陶生病院のもので、同院のMDDの実際の雰囲気が伝わるような論文です。慢性(線維化性)過敏性肺炎については、これがあれば確定とする検査所見がなく、病理所見に頼って診断することも多いと思いますがやはりMDDによる検討が重要と改めて認識させられます。