リハビリ科との共同研究で大野先生、伊藤先生が筆頭です。

本研究では、長期酸素療法(LTOT)を導入した気管支拡張症患者の予後を、COPDや間質性肺疾患と比較検討しました。その結果、気管支拡張症患者の予後はCOPDより有意に不良で、間質性肺疾患と同程度に厳しいことが明らかになりました。特に非結核性抗酸菌(NTM)培養陽性例ではその重症度の高さが示唆されました。LTOT導入時にはすでに病状が進行している可能性があり、早期介入や酸素療法以外の治療戦略の検討が重要であることを示しています。
リハビリ科との共同研究で大野先生、伊藤先生が筆頭です。

本研究では、長期酸素療法(LTOT)を導入した気管支拡張症患者の予後を、COPDや間質性肺疾患と比較検討しました。その結果、気管支拡張症患者の予後はCOPDより有意に不良で、間質性肺疾患と同程度に厳しいことが明らかになりました。特に非結核性抗酸菌(NTM)培養陽性例ではその重症度の高さが示唆されました。LTOT導入時にはすでに病状が進行している可能性があり、早期介入や酸素療法以外の治療戦略の検討が重要であることを示しています。
山本先生が筆頭です。2025ATSの時にお会いしてスタートしたプロジェクトでした。
非嚢胞性気管支拡張症(NCFB)の成人患者を対象とした31件の試験(計4,092人)に基づくネットワークメタ解析の報告になります。分析の結果、マクロライド系抗菌薬とDPP-1阻害薬がプラセボに比べ、全体の増悪頻度を有意に減少させることが明らかになりました。特にDPP-1阻害薬は重症の増悪も抑制し、マクロライド治療の併用に関わらず一貫した効果を示しました。マクロライドの中ではアジスロマイシンが最も高い抑制効果を示しています。一方、吸入ステロイドやスタチン等では明確な効果は確認されず、副作用は全般に軽微でした。本研究は、増悪を繰り返す患者への有力な治療選択肢としてこれら二剤を支持した結果となります。

今後RWDの報告が期待されます。

このたび、非嚢胞性線維症性気管支拡張症に対する新規治療薬 brensocatib の有効性と安全性について、日本人患者を対象に検討した ASPEN試験のサブ解析結果を報告しました。
本研究では、国際共同第3相試験である ASPEN trial に参加した日本人患者を対象に、brensocatib が増悪頻度を低減し得るか、また安全に使用可能かを詳細に解析しています。日本人患者における治療効果や副作用プロファイルを明らかにすることで、今後の国内診療への適用可能性を検討する重要なデータとなりました。
本解析の結果、日本人 non-CF 気管支拡張症患者においても増悪抑制効果と概ね許容可能な安全性が確認されました本論文では、日本人患者に特有の背景や臨床的特徴も踏まえて考察しています。
気管支拡張症診療に携わる先生方に、ぜひご一読いただければ幸いです。

【最新論文紹介】多剤耐性結核治療の鍵「リネゾリド」の副作用とどう向き合うか?
多剤耐性結核(MDR-TB)の治療において、リネゾリド(LZD)は非常に効果が高く、欠かせない薬剤の一つです。しかし、その一方で副作用の頻度が高いことも知られており、長期的な使用を制限する要因となっています。
児玉先生は、日本国内の多施設(複十字病院を含む8施設)において、リネゾリドによる副作用が生じた多剤耐性結核患者81名を対象に、その後の経過を調査しました。
1. 主な副作用と回復の状況
調査の結果、特に多く見られた副作用は以下の3つでした。
• 末梢神経障害(足のしびれなど):58%
• 血液毒性(貧血や白血球減少など):53%
• 視神経障害(視力低下など):14%(11名)
ここで重要なのは、発現した副作用が「回復するかどうか」です。血液毒性については、リネゾリドの中止や減量によって、ほとんどの患者で改善が見られました。しかし、神経障害については深刻な結果が明らかになりました。
2. 「しびれ」や「視力低下」は残るリスクがある
研究によれば、LZDを中止してから1年が経過しても、末梢神経障害を訴えた患者45%(20/44名)が改善せず(LZD中止時と自覚症状が変わらない)、視神経障害でも18%(2/11名)が改善しなかったことが報告されています。
3. 副作用を長引かせないためのポイント
この論文では、末梢神経症状が残ってしまうリスク要因として以下の2点を挙げています。
• 神経症状が出現してからLZDを中止するまでの期間が長いこと
• 神経症状が出現してからLZDを中止するまでの総投与量が多いこと
つまり、神経障害の兆候が現れた場合には、「早期に発見し、速やかに投与を中止すること」が、後遺症を長引かせないために重要であると結論付けられています。
4. 再投与の可能性について
副作用で一度LZDを中止した後に、減量再開(600mgから300mgに減量)するケースについても検討しており、血液毒性や肝機能障害の場合は、減量して再開することで治療を完遂できる可能性があります。しかしながら、末梢神経障害の場合は、減量再開しても症状が悪化し中止せざるを得ないケースが多い(60%)ことも示されました。
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多剤耐性結核の治療は長期にわたりますが、児玉先生と吉山センター長らのこの研究は、「LZDの治療効果と、有害事象が患者QOLに及ぼす影響のバランスを考慮した治療方針」を考慮する上で重要な研究と思われます。
当院では、この最新の知見を日々の診療に活かし、結核やNTMに悩む患者さんへより安全で最適な治療を提供できるよう努めてまいります。
論文情報 Title: Clinical outcomes of linezolid-related adverse events in patients with multidrug-resistant TB Authors: T. Kodama, T. Yoshiyama, et al. Journal: International Journal of Tuberculosis and Lung Disease (2025)


【増加傾向にある肺NTM症:多職種連携と生涯にわたるサポートの重要性】
近年、肺非結核性抗酸菌症(NTM症)の罹患率が日本で急増しています。2007年に人口10万人あたり5.7人だった発症率は、2017年には19.2人へと、わずか10年間で急激に増加しました。この慢性疾患は、診断が遅れるとしばしば肺破壊が進行するため、可能な限り早期の診断および適切なフォローと治療開始が、患者の予後とQOL改善に直結します。
もはや呼吸器専門医のみで対応する疾患ではなくなっており、プライマリケア医と専門医との連携が不可欠です。重症例(空洞を伴う、マクロライド耐性など)は専門施設へ紹介し、安定した軽症例はプライマリケア医が継続フォローを担う循環が推奨されます。
治療期間中の患者の負担は大きく、多職種チーム(MDT)による包括的ケアが極めて有用です。医師のほか、薬剤師、看護師に加え、理学療法士による気道クリアランス指導や、管理栄養士による栄養状態の改善は特に重要です。また、難治例や高齢患者に対しては、積極的治療から症状緩和へと移行する緩和的アプローチも、チーム全体で検討が必要です。肺NTM症は長期にわたり患者を苦しめる可能性が高いため、医療連携の重要性は今後ますます高まると考えられます。
ついに出ました、Dr下田イチオシの論文です!
ぜひ良いと思ったら臨床でお役立てください。
https://doi.org/10.1016/j.jiac.2025.102884
以前、末梢静脈栄養(PPN)投与中の血流感染症のリスク因子として、「PPNの1日平均投与時間 ≧12時間かつ全輸液の1日平均投与時間 ≧18時間」という基準を報告しました。(Intern Med. 2025 Jan 1;64(1):73-80.)
今回、当院でPPNおよびPPNを含む全輸液の投与時間を短縮(PPNの1日平均投与時間 <12時間かつ全輸液の1日平均投与時間 <18時間)するよう推奨し、その前後で末梢静脈カテーテル関連血流感染が減少するかを検証しました。
対象は2022年8月〜2025年7月にPPNを施行した714例で、2024年5月16日から上記推奨の介入を開始しました。
結果:血流感染症の発生率は介入後に有意に低下しました:介入前 5.3%(27/507)→介入後 1.0%(2/207)(p=0.006)、1000 infusion-daysあたりでは介入前:3.59→0.73。
多変量 Poisson 回帰分析を行った調整発生率比(IRR):0.190(95%CI: 0.045–0.804, p=0.024)
→ 約 81% の感染減少効果
合併症として血管炎が少し増えましたが統計的な有意差はありませんでした。
注目すべきは「点滴の時間を短くするだけ」で血流感染が大きく減ったということです。追加のコストもかかりませんし、投与の工夫をするだけで感染予防できるのは非常に有用です。
単施設で後ろ向き研究の結果ですが、ぜひ皆さん実践してみてください!

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・呼吸ケアリハビリセンター 副センター長 菅原玲子先生
・治験管理室長/臨床研究科長/臨床医学研修科長 森本耕三先生
・呼吸不全管理センター長/睡眠時無呼吸症候群治療センター長 木村弘先生
・呼吸ケアリハビリセンター長 吉田直之先生
Yahoo ニュースにも掲載されていましたが、今はリンクが外れているようです。
PDFも著者権から添付できませんが、、、


ワールドシリーズに重なっていて、大谷と勝手に共演を果たせました笑
参加登録者は482名にも上ったとのことです。
1日で呼吸器疾患全般を学べる貴重な会となり、毎年参加者が増えています。
来年もこの時期に開催される予定です。
「呼吸器内科を面白く、分かりやすく!」
CREATE(クリエイト:臨床呼吸器教育研究会)は,臨床呼吸器の教育に取り組むグループです。年に1回のオンライン呼吸器セミナーを行っています。若手医師に呼吸器内科の面白さや魅力を伝えることを目的に活動しています。
私は2022年から世話人として参加させて頂いています。


