病理カンファレンスよりーカルチノイド

月1回の岡先生による病理カンファレンスを行いました

今回はカルチノイドでした。
カルチノイドって年数例は出ていますが、外科に転科した後は関わることは滅多にないのですよね。今回も偶発発見できれいに切除された症例でした。
しかし、奥が深いし面白い内容でした(本当に!)WHO分類変だ。たしかに。

個人的に面白かった、というか勉強になったのは下記です.

①⇒Ki-67陽性細胞の比率を見るときの注意:陽性細胞が多い時は10HPFの視野はどこを選択しても結果に
あまり影響はないが、少ない時は、多いところ(hot spot)と少ない所があったりすることがある。頭の中でhot spotをHPFの中で加算しないようにしないと過剰評価してしまうかも。

②tumoletは大きさで定義されている(のは問題!0.5cm以下のcarcinoidだってあるはず!)。カルチノイドとの直接的関係は不明だが、今回は近接していた。

③Neuroendocrine characterの最も正確な指標は電顕でneurosecretory granuleを見ること。免疫組織化学は関連タンパクを似ているにすぎない!

④ProGRPが高い人がいるが、nuroendocrine cell (neuroepithelial body)が増加しているのかもしれない
 (酸素や二酸化炭素の濃度センサーをもった細胞がある)

⑤⇒Neuroepithelisl bodyはstem cellを囲んでニッチをを形成し気管支の分岐部に多く存在し、動物ではそれが
気管支上皮内を移動することが知られている

偶然にもトップジャーナルハックでSienceのAirway stem cells sense hypoxia and differentiate into protective solitary neuroendocrine cellsが紹介されていましたね。