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外来中に、急激に外が晴れたのが分かりました。清瀬・だいすきFBグループで沢山写真がアップされていましたね。

臨床に役立つ間質性肺炎の知識!

Monocyte Count as a Prognostic Biomarker in Patients with Idiopathic Pulmonary Fibrosis

Kreuter M. et al.  AJRCCM   doi: 10.1164/rccm.202003-0669OC.

Rationale

特発性肺線維症(IPF)の簡易で費用対効果の高い予後バイオマーカーが早急に必要とされている。 バイオマーカーとして可能性があるものに単球数が含まれています。

Objectives

ピルフェニドンとインターフェロンガンマ-1b試験からのプールされたデータを使用して、IPF患者の単球数と予後との関連を調査した。

Methods

この後方視的分析には、ASCEND(NCT01366209)、CAPACITY(NCT00287729およびNCT00287716)、およびINSPIRE(NCT00075998)の4つの第III相ランダム化プラセボ対照試験の患者(実薬およびプラセボ群)を組み入れた。 アウトカムには、IPFの進行(対予測努力肺活量が絶対値で10%以上の低下、6分間歩行距離で50m以上低下、または死亡)、すべての原因による入院、および1年間にわたる全死亡を含めた。 単球数(時間依存として定義)と結果の相関は、二変量モデルと多変量モデルを使用して評価した。

Measurement and Main Results

本研究は、単球数で層別化した2067人の患者を含んでいる(ベースライン時:<0.60 GI / L [n = 1609]、0.60– <0.95 GI / L [n = 408]、および≥0.95GI/ L [n = 50])。 調整された分析では、単球数が0.60〜 <0.95 GI / Lまたは≥0.95GI/ Lの患者では<0.60GI / Lと比較して、IPFの進行が見られた患者の割合が高く(それぞれp = 0.016およびp = 0.002)。 入院が多く(それぞれp = 0.030およびp = 0.003)、および 1年間の全死亡率が高かった(それぞれp = 0.005およびp <0.001)。 ベースラインからの単球数の変化は、1年間の結果のいずれとも相関せず、試験の治療による影響を受けていないようであった。

Conclusions

IPFの患者では、単球数の増加は、IPFの進行、入院、および死亡のリスクの増加と相関していた。 単球数は、IPFにおける簡易で安価な予後バイオマーカーになる可能性がある。

コメント

 単球数の単位についているGIはギガのようです(109)。GI/L = 103/mcLですから単球数 < 600/mcL, 600-950 950≦ということです。単球数950/mcLは末梢血白血球数 5000/mcLなら19%、8000/mcLなら12%にあたります。19%は多すぎ、12%はやや増加という感じでしょうか。

Fig1のB, Cの上2つの生存曲線はとても有意差があるように見えませんが統計学的には有意差があるようです。臨床的には違いは感じられそうにありませんね。