ATS/ERS/ECSMID/IDSA ガイドライン から・・M. kansasiiの治療について

M. kansasiiは1980年代に20%近くまで増えたという報告がありますが、当院ではこの20年間はほぼ5-10例/年で推移しています。また、RFP耐性例は1例もありませんでした。女性例のM. kansasii症は以前も当院でデータを紹介していますが、若年は空洞形成が多いですが、高齢ではNBタイプが多いです。このため診断即治療とせず、MACと同様にwatchful waitingをします。また、治療スタンスもほぼMACと同じということがガイドリアンに記載されており、NBタイプの治療をするのならばRFPベースでマクロライド+EBを加えた3剤治療で週3回投与します。連日の場合は、古典的なINH+RFP+EBか、マクロライド+RFP+EBの連日になります。いずれにしてもRFPベースであることを忘れないようにしましょう(注:MAC症ではRFPの意義が疑問視されており、RFPを減量して投与しているかもしれませんが、M. kansasiiではキードラッグなので連日では10mg/kg、TIWでは600mgをしっかり投与しましょう)。