ついにこの論文を紹介する時が来ました!
タイトルを見てすでに並々ならぬオーラを感じている方もいらっしゃるでしょう。そうです、「ゲーマーは気管支鏡が上手い!」という論文がアクセプトされました!
なんとなくゲームが上手い方が気管支鏡も上手いんだろうなぁっていう印象があると思います。過去には、腹腔鏡手術、消化器内視鏡、関節鏡、眼科手術、気管挿管などの様々な医療主義との関係が報告されていますが、気管支鏡の報告は限られています。
そこで気管支鏡とゲームの関係を調べるため、モデルを使用した内腔観察に要する時間とゲーム(スプラトゥーン2)のクリア時間を測定しました。
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もう一回言いますね。スプラトゥーン2をプレイしてもらいました!!
参加者をBF未経験者(n=23)とBF経験が100回以上ある熟練者(n=18)に分け検討しました。
![](https://fukujuji.home.blog/wp-content/uploads/2024/01/figefbc92.jpg?w=1024)
未経験者(A)では内腔観察時間とゲームクリア時間の間に中等度の相関を認めました(r=0.453, p=0.030)。一方で熟練者(B)では相関はありませんでした(p=0.283)。
さらにゲーム習慣から、週1時間以上かつ6年以上の経験がある者をゲーマーと定義しました。なおアクションを伴わないゲーム(RPG、パズル、シュミレーション、アドベンチャーなど)のみの経験者は非ゲーマー群に分類しました。
![](https://fukujuji.home.blog/wp-content/uploads/2024/01/figefbc93.jpg?w=1024)
BF未経験者において、
A: ゲーマーの方が内腔観察時間が短かった(196秒 [129-229] vs. 281秒 [184-342], p=0.005)。
B:ゲーマーの方がゲームクリア時間が短かった(33秒 [22-47] vs. 75秒 [41-153], p<0.001)。
熟練者ではゲーマー群でゲームクリア時間が有意に短かったのですが(中央値34秒 [26-47] vs. 69秒 [31-134], p=0.006)、BF内腔観察時間は変わりませんでした(中央値101秒 [79-152] vs. 105秒 [82-165], p=0.534)。
以上より、BF初学者において、ゲーマーの方がBFを上手く操作できると考えられました!
ちなみにスプラトゥーン2の評価は試し打ちモードで8体の敵を倒すまでの時間を計測しました。初期武器を使用し、ジャイロではなくジョイスティックでプレイしました。
中二病論文に次ぐ気合いの入ったこちらの論文、実はスプラトゥーン2の写真を論文に載せたかったので任天堂さまにもメールしたんです。ただやはり権利関係で断念してしまい少し心残りが…(任天堂さまは個別の許可は出せないけど、医学論文だったら取り下げ請求しないよと言ってくださり、すごく優しかったです)
ということで、ゲームは医療を救う…やも笑
この研究、4月7日の呼吸器学会総会でポスター発表しますので、皆さんパシフィコ横浜でお会いしましょう!!
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