NTM-PD Global Clinical Survey – Invitation to Participate and Share Across Network ご協力のお願い

NTMを診療している先生方

下記の調査にご協力いただければ幸いです。日本語版、英語版があります。

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NTM-PD Global Clinical Survey – Invitation to Participate and Share Across Network

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Dear Prof. Dr.,


We hope this message finds you well. We are conducting a survey-based study to capture clinicians’ perspectives on the practical applicability and interpretation of the NTM pulmonary disease (NTM-PD) diagnostic criteria and management guidance in diverse real-world settings. Your input would be valuable in helping us to capture a global snapshot.


We will accept multiple responses from every country; hence we request you to kindly participate in the survey and also share this invitation to all clinicians working with TB/NTM patients in your network.

 
Target respondents: All physicians (pulmonologists, TB specialists, ID specialists, internal medicine, pediatricians, GPs etc.) dealing with patients presenting with pulmonary NTM.


More specifically, the survey objectives are to:

  • Assess how interpretable and applicable clinicians find the NTM-PD diagnostic criteria in day-to-day practice.
  • Estimate indirectly what proportion of patients with at least one respiratory NTM isolate are perceived to eventually fulfil all diagnostic domains.
  • Explore how clinicians re-weight diagnostic domains in the presence or absence of structural lung disease, and across different resource and TB-burden settings.
  • Understand when clinicians decide to start or withhold treatment, and which contextual factors drive these decisions.

 
Lead Study Contact: Nityanand Jain, MD. KU Leuven, Belgium. Email: nityanand.jain@kuleuven.be

Why Participate?

Your input will help define global clinical practice: 

  • Takes approximately 12–15 minutes to complete and includes an option to save and return later.
  • We will recognize the contributors through collaborative authorship in the resulting paper.
  • Survey closes on 28th March 2026.

English (EN): Complete the Survey

https://survey.kuleuven.cloud/475611?lang=en

Japanese (JP): アンケートにご回答ください

https://survey.kuleuven.cloud/475611?lang=ja

More than 175 clinicians from 65+ countries have already participated and lended their voice to our global initiative. Help define global practice; share your experience now!

Respiratory InvestigationにASPEN試験(Brensocatib)の日本人解析結果が掲載されました。

日本人サブ解析でも充分な反応が示されていること、マクロライド難治例にも有効であることは心強いです。

気管支拡張症を対象とした国際第III相試験 ASPEN試験 では、好中球エラスターゼ活性を抑える薬剤ブレンソカチブ(10 mg、25 mg)が、52週間で肺増悪の発生を有意に減少させることが示されました。本報告では日本人患者87例の解析結果を紹介しています。ブレンソカチブはプラセボと比べて年間増悪率を大きく低下させ、初回増悪までの期間を延長し、増悪のない患者の割合を増加させました。また、特に25 mgでは肺機能低下の抑制や患者報告症状の改善も認められました。有害事象はプラセボと同程度で、安全性も確認されました。日本人患者においても、ブレンソカチブが気管支拡張症の増悪抑制に有効である可能性が示されました。

外傷後肺に発生した Mycobacterium avium 感染による孤立性肺腫瘤 の症例が報告されました。

昔孤立結節性陰影について、病理なども含めて検討したことがあり、興味深かったです。

Tuberculomaは有名でよく使われるので、NTMomaと呼んでいます(私だけ笑)

MACが孤立性肺腫瘤として出現(稀な形態)

外傷後肺(肺挫傷・外傷性肺嚢胞)に発生

気管支鏡で診断できず、外科切除で診断

ガイドライン治療抵抗性のNTM症管理に関係するシステマティックレビューがPulmonologyに掲載されました。

結論としては、「現時点では標準的な治療法はなく、患者ごとに病状や菌の特徴を考えた個別化治療が重要とされています」というもので、これが、ERJに掲載されたコンセンサスステートメントに繋がっています(掲載の順番がなぜか逆になってしまいました)

Pulmonology. 2026 Dec;32(1):2632467. doi: 10.1080/25310429.2026.2632467.

難治性NTM肺疾患の治療はどう考えるべきか?(研究レビューのまとめ)

非結核性抗酸菌症(NTM肺疾患)の中には、ガイドラインに沿った治療を行っても改善しない「難治例」があります。しかし、そのような患者さんに対する治療法はまだ限られており、臨床現場では対応に苦慮することが多いのが現状です。そこで本研究では、難治性NTM肺疾患の治療戦略について既存の研究を体系的に整理しました。

研究の概要

2024年1月までに報告されたNTM肺疾患の治療失敗に関する研究を調べ、治療がうまくいかない要因、治療強化の方法、サポート療法などを検討しました。最終的に25本の研究が対象となり、多くはMAC(Mycobacterium avium complex)やM. abscessusによる肺疾患に関するものでした。

主なポイント

治療を強化したり変更する前に、生活の質(QOL)への影響や耐性菌の出現、菌種の変化を評価することが重要。重度の画像所見やこれまでの治療変更回数が多い患者では、治療成功率が低い傾向。栄養指導、呼吸リハビリ、心理的サポートなどの包括的ケアの有効性はまだ十分に検証されていない。間欠的な静脈抗菌薬は症状コントロールに役立つ可能性。菌種によっては追加抗菌薬による治療強化が試みられているが、エビデンスはまだ限定的。局所病変に対する外科切除は選択肢になり得るが、術前に培養陽性の場合は再発リスクが高い。新しい治療法も研究段階にある。

まとめ

難治性NTM肺疾患の治療は非常に複雑で、標準化された確立した治療法はまだありません。
そのため、臨床症状、菌学的情報、画像所見を総合的に評価し、患者ごとに治療を個別化することが重要と考えられます。また、新しい治療法の開発やエビデンスの蓄積が今後の課題です。

一言まとめ

難治性NTM肺疾患では、治療強化だけでなくQOL評価や包括的サポートを含めた個別化医療が重要。

アミカシン点滴治療における薬剤濃度の影響を検討した研究結果がRespiratoryMedicineに掲載されました。

明治薬科大学の渡辺先生(花田研究室)との共同研究結果です。

我々は現行レジメの最適化をメインの研究テーマにしています。

非結核性抗酸菌症(肺NTM症)の治療において、アミカシン(amikacin:AMK)は重症例や難治例で重要な薬剤です。AMKは治療薬物モニタリング(therapeutic drug monitoring : TDM)対象薬であることから、ガイドラインにおいてもピーク濃度(連日投与では35–45 mg/L, 間欠投与では65–80 mg/L)とトラフ濃度の目標値が設定されています。しかし、この目標値の根拠となったのは2004年にClin Infect Disに報告された論文で、連日投与で15 mg/kg及び間欠投与で25 mg/kgのAMKを使用した際の血中濃度を報告したに過ぎず、本文中でも“有効性の比較は研究デザイン上実施していない”と明記されています。従って重要なのは、AMKのTDM目標値は治療効果を担保するエビデンスに裏打ちされたものではないと言う事です。

ではここでAMKのResearch Gapsを整理してみると、下記2点が挙げられます。

  • アミノグリコシド系抗菌薬はCpeak/MICに治療効果が相関するといわれているが、肺NTM症でピーク濃度と効果との関連を比較した論文が報告されていない
  • AMKの耳毒性(聴覚障害)はAMKの累積曝露量がリスク因子として知られているが、実際にどの程度の累積曝露量があると、耳毒性が出やすいのか分かっていない

そこで本研究では、AMKを含む治療を受けた肺NTM症患者を対象に後ろ向き観察研究を実施し、

  • AMKの血中濃度と治療効果(培養陰性化)との関連性
  • AMKの累積曝露量(cumulative AUC : cAUC)と耳毒性との関連性

を評価しました。

1. 治療効果について

治療効果が評価できた171例中93例(54%)でAMK導入後に培養陰性化を達成しました。予測因子の解析において、AMKの血中濃度(ピーク・トラフ濃度、AUC、Cpeak/MICなど)は陰性化と関連していませんでした。一般的にアミノグリコシド系抗菌薬は濃度依存的な殺菌効果があるとされており、Cpeak/MICに治療効果が相関するといわれていましたが、本研究ではその傾向は全く観察されませんでした。

近年の報告では、M. abscessusを対象としたin vitro研究において、AMKは時間依存的な殺菌効果を示し、Cpeak/MIC > 2で効果が頭打ちになることが示唆されていることを併せて考えると、肺NTM症治療において、Cpeakを無理に上げる必要性は高くないと考えられます。

2. 耳毒性について

耳毒性については、AMKのcAUCと非常にきれいに相関しました。そこでcAUCと耳毒性の関連を数理モデル解析により解析したところ、任意のピーク・トラフ濃度の組み合わせにおいて耳毒性が発現しやすい凡その期間を推定することが可能になりました。例えばピーク濃度が30 mg/Lでトラフ濃度が0.8 mg/Lとなるように連日治療すると、約21週で10%の患者さんに耳毒性が生じることが分かります。この関係性は今後AMKによる治療において耳毒性をコントロールするために足掛かりになることが期待されます。

重要な点として、本研究で示されたのはAMKの「至適投与量」や「推奨投与量」ではないという点です。本研究では、AMKは「多ければ多いほど効く」という単純な関係は成り立たない事が実臨床データから裏付けられました。一方で、どの程度のAMK累積量で耳毒性に注意する必要があるかを定量的に示した点が有益な点と考えています。

本研究は、ALIS(吸入アミカシン)を含む新たな治療選択肢が広がる中でも、注射用アミカシンを安全に、かつ合理的に使用するための足掛かりとして、今後のNTM診療において重要な意味を持つと考えられます。

NTM/気管支拡張症をテーマにしたワークショップおよびNTM症に関するシンポジウムがBangkokで開催されました。

前者はサテライトで後者はAPRCという学会内でのシンポジウムです。

タイは結核罹患率140を超えており、日本の1960年後半あたりでしょうか。現時点でNTMやBE診療の戦略を定めていくことはとても重要だと感じました。韓国の経験は参考にでき、awarenessと若手教育が最も重要だと思いますが、システムを変えるには、結核分野でやるべき事が多く容易ではない部分も理解できました。

私はこちらのワークショップでは、日本における治療戦略の発展と、気管支拡張症の現状をお話しし、翌日のシンポジウムでは、疫学、環境、診断までを話しました。色々勉強になりました。

児玉先生:今後のMDR-TBなどの診療を担う若手Drです(薬剤耐性など専門にしておりNTM症にも取り組んでいます)

貴重な機会を与えてくださり感謝しております。

抗酸菌関連の研究会で藤原先生、大江先生、大野先生が講演しました。

抗治研と呼ばれる歴史ある会で既に56回目。

毎年11月末から12月はじめの寒い時期に開催されるのですが、今回は予定が変更され2月に(もっと寒い笑)

大野先生は最近Respiratory Medicineに掲載された研究内容

大江先生はメインのテーマにしているnatural coureseやwatchful waitingについての報告を

藤原先生はランチョンで外科適応例なども含めての講演でした。

肺MAC症に対するALIS併用レジメの有効性 ― ARISE試験の結果です。Ann ATSにアクセプトされました。

RFPに代わる薬剤の探索が続きます。PROのOCをはじめて達成しましたが、将来の他の薬剤開発にも影響することを意識する必要があります。

MACの治験デザインに関してCONVERT、INS-312、ARISEなど、かなり練られていることは理解いただけると思います。

ARISE試験は、新規または再発の非空洞性MAC肺疾患患者を対象に、標準治療(アジスロマイシン+エタンブトール)へ吸入リポソーマルアミカシン(ALIS)を追加する意義を検討した国際無作為化比較試験です。6か月時点および治療終了1か月後において、ALIS併用群は対照群より高い喀痰培養陰性化率を示し、陰性化までの期間も短い傾向を示しました。また、培養陰性化とQOL-B呼吸器ドメインの改善には正の相関が認められた。新たな安全性シグナルは確認されず、新規肺MAC症における早期治療戦略としてALIS併用の可能性を示す結果といえます。

注:このARISE試験はPRO指標を決めることが目的であり、メイン試験であるENCORE結果により1stラインで使用できるかが判断されることになります。

本邦の線毛機能不全症候群の約半数を占めるDRC1変異症例の臨床的特徴を検討した 多施設共同研究の成果が Respiratory Investigation に掲載 されました

PCDの診断体制構築に取り組む中で、初期に報告した日本特有の変異の特徴を、多施設共同研究という形で改めて報告できたことは、非常に感慨深いものがあります。

伊藤先生が筆頭です。

本研究は、本邦の原発性線毛機能不全症候群(PCD)の約半数を占める DRC1遺伝子変異(exon1–4欠失) 症例の臨床的特徴と重症度を明らかにすることを目的とした、多施設後ろ向きコホート研究である。全国12施設からDRC1変異43例を集積し、外側ダイニン腕欠損例と比較した。DRC1変異例では内臓逆位を欠きPICADARスコアが低い一方、画像所見や臨床像は典型的PCDと概ね一致していた。肺機能および画像重症度は年齢とともに悪化し、特に Pseudomonas aeruginosa 感染例で重症度が高かった。DRC1関連PCDは進行性であり、早期診断と早期介入の重要性が示唆された。

HOT導入された気管支拡張症についての解析結果がMrespiratory Medicineにpublishされました。

リハビリ科との共同研究で大野先生、伊藤先生が筆頭です。

本研究では、長期酸素療法(LTOT)を導入した気管支拡張症患者の予後を、COPDや間質性肺疾患と比較検討しました。その結果、気管支拡張症患者の予後はCOPDより有意に不良で、間質性肺疾患と同程度に厳しいことが明らかになりました。特に非結核性抗酸菌(NTM)培養陽性例ではその重症度の高さが示唆されました。LTOT導入時にはすでに病状が進行している可能性があり、早期介入や酸素療法以外の治療戦略の検討が重要であることを示しています。

抗炎症を目的とした気管支拡張症治療の有効性に関するsystematic reviewおよびnetwork meta-analysisの結果がCHESTにpublishされました。

山本先生が筆頭です。2025ATSの時にお会いしてスタートしたプロジェクトでした。

非嚢胞性気管支拡張症(NCFB)の成人患者を対象とした31件の試験(計4,092人)に基づくネットワークメタ解析の報告になります。分析の結果、マクロライド系抗菌薬とDPP-1阻害薬がプラセボに比べ、全体の増悪頻度を有意に減少させることが明らかになりました。特にDPP-1阻害薬は重症の増悪も抑制し、マクロライド治療の併用に関わらず一貫した効果を示しました。マクロライドの中ではアジスロマイシンが最も高い抑制効果を示しています。一方、吸入ステロイドやスタチン等では明確な効果は確認されず、副作用は全般に軽微でした。本研究は、増悪を繰り返す患者への有力な治療選択肢としてこれら二剤を支持した結果となります。

今後RWDの報告が期待されます。

ASPEN 試験の日本人サブ解析の結果が、Respiratory Investigationにpublishされました。

このたび、非嚢胞性線維症性気管支拡張症に対する新規治療薬 brensocatib の有効性と安全性について、日本人患者を対象に検討した ASPEN試験のサブ解析結果を報告しました。

本研究では、国際共同第3相試験である ASPEN trial に参加した日本人患者を対象に、brensocatib が増悪頻度を低減し得るか、また安全に使用可能かを詳細に解析しています。日本人患者における治療効果や副作用プロファイルを明らかにすることで、今後の国内診療への適用可能性を検討する重要なデータとなりました。

本解析の結果、日本人 non-CF 気管支拡張症患者においても増悪抑制効果と概ね許容可能な安全性が確認されました本論文では、日本人患者に特有の背景や臨床的特徴も踏まえて考察しています。

気管支拡張症診療に携わる先生方に、ぜひご一読いただければ幸いです。

児玉先生筆頭の論文「Clinical outcomes of linezolid-related adverse events in patients with multidrug-resistant TB」がIJTLDにpublishされました。

【最新論文紹介】多剤耐性結核治療の鍵「リネゾリド」の副作用とどう向き合うか?


多剤耐性結核(MDR-TB)の治療において、リネゾリド(LZD)は非常に効果が高く、欠かせない薬剤の一つです。しかし、その一方で副作用の頻度が高いことも知られており、長期的な使用を制限する要因となっています。
児玉先生は、日本国内の多施設(複十字病院を含む8施設)において、リネゾリドによる副作用が生じた多剤耐性結核患者81名を対象に、その後の経過を調査しました。
1. 主な副作用と回復の状況
調査の結果、特に多く見られた副作用は以下の3つでした。
• 末梢神経障害(足のしびれなど):58%
• 血液毒性(貧血や白血球減少など):53%
• 視神経障害(視力低下など):14%(11名)
ここで重要なのは、発現した副作用が「回復するかどうか」です。血液毒性については、リネゾリドの中止や減量によって、ほとんどの患者で改善が見られました。しかし、神経障害については深刻な結果が明らかになりました。
2. 「しびれ」や「視力低下」は残るリスクがある
研究によれば、LZDを中止してから1年が経過しても、末梢神経障害を訴えた患者45%(20/44名)が改善せず(LZD中止時と自覚症状が変わらない)、視神経障害でも18%(2/11名)が改善しなかったことが報告されています。
3. 副作用を長引かせないためのポイント
この論文では、末梢神経症状が残ってしまうリスク要因として以下の2点を挙げています。
• 神経症状が出現してからLZDを中止するまでの期間が長いこと
• 神経症状が出現してからLZDを中止するまでの総投与量が多いこと
つまり、神経障害の兆候が現れた場合には、「早期に発見し、速やかに投与を中止すること」が、後遺症を長引かせないために重要であると結論付けられています。
4. 再投与の可能性について
副作用で一度LZDを中止した後に、減量再開(600mgから300mgに減量)するケースについても検討しており、血液毒性や肝機能障害の場合は、減量して再開することで治療を完遂できる可能性があります。しかしながら、末梢神経障害の場合は、減量再開しても症状が悪化し中止せざるを得ないケースが多い(60%)ことも示されました。

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多剤耐性結核の治療は長期にわたりますが、児玉先生と吉山センター長らのこの研究は、「LZDの治療効果と、有害事象が患者QOLに及ぼす影響のバランスを考慮した治療方針」を考慮する上で重要な研究と思われます。
当院では、この最新の知見を日々の診療に活かし、結核やNTMに悩む患者さんへより安全で最適な治療を提供できるよう努めてまいります。
論文情報 Title: Clinical outcomes of linezolid-related adverse events in patients with multidrug-resistant TB Authors: T. Kodama, T. Yoshiyama, et al. Journal: International Journal of Tuberculosis and Lung Disease (2025)

雑誌:呼吸器内科の「呼吸器疾患における医療機関連携」という特集に「呼吸器専門医との連携3)多職種連携と障害サポート」というタイトルで総説を執筆しました。北野病院の大倉千明先生との共著です。

【増加傾向にある肺NTM症:多職種連携と生涯にわたるサポートの重要性】

近年、肺非結核性抗酸菌症(NTM症)の罹患率が日本で急増しています。2007年に人口10万人あたり5.7人だった発症率は、2017年には19.2人へと、わずか10年間で急激に増加しました。この慢性疾患は、診断が遅れるとしばしば肺破壊が進行するため、可能な限り早期の診断および適切なフォローと治療開始が、患者の予後とQOL改善に直結します。

もはや呼吸器専門医のみで対応する疾患ではなくなっており、プライマリケア医と専門医との連携が不可欠です。重症例(空洞を伴う、マクロライド耐性など)は専門施設へ紹介し、安定した軽症例はプライマリケア医が継続フォローを担う循環が推奨されます。

治療期間中の患者の負担は大きく、多職種チーム(MDT)による包括的ケアが極めて有用です。医師のほか、薬剤師、看護師に加え、理学療法士による気道クリアランス指導や、管理栄養士による栄養状態の改善は特に重要です。また、難治例や高齢患者に対しては、積極的治療から症状緩和へと移行する緩和的アプローチも、チーム全体で検討が必要です。肺NTM症は長期にわたり患者を苦しめる可能性が高いため、医療連携の重要性は今後ますます高まると考えられます。

Dr.下田の論文がJournal of Infection and ChemotherapyにPublishされたってよ -Reducing the daily infusion time of peripheral parenteral nutrition to prevent bloodstream infection in hospitalized patients-

ついに出ました、Dr下田イチオシの論文です!

ぜひ良いと思ったら臨床でお役立てください。

https://doi.org/10.1016/j.jiac.2025.102884

以前、末梢静脈栄養(PPN)投与中の血流感染症のリスク因子として、「PPNの1日平均投与時間 ≧12時間かつ全輸液の1日平均投与時間 ≧18時間」という基準を報告しました。(Intern Med. 2025 Jan 1;64(1):73-80.

今回、当院でPPNおよびPPNを含む全輸液の投与時間を短縮(PPNの1日平均投与時間 <12時間かつ全輸液の1日平均投与時間 <18時間)するよう推奨し、その前後で末梢静脈カテーテル関連血流感染が減少するかを検証しました。

対象は2022年8月〜2025年7月にPPNを施行した714例で、2024年5月16日から上記推奨の介入を開始しました。

結果:血流感染症の発生率は介入後に有意に低下しました:介入前 5.3%(27/507)→介入後 1.0%(2/207)(p=0.006)、1000 infusion-daysあたりでは介入前:3.59→0.73。
多変量 Poisson 回帰分析を行った調整発生率比(IRR):0.190(95%CI: 0.045–0.804, p=0.024)
 → 約 81% の感染減少効果

合併症として血管炎が少し増えましたが統計的な有意差はありませんでした。

注目すべきは「点滴の時間を短くするだけ」で血流感染が大きく減ったということです。追加のコストもかかりませんし、投与の工夫をするだけで感染予防できるのは非常に有用です。

単施設で後ろ向き研究の結果ですが、ぜひ皆さん実践してみてください!

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「結局どうやって論文を書けばいいの?」を全て解決する!
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日刊スポーツから複十字病院の医師4名が取材を受け、「肺を守ろう」という全30回の連載コラム記事となりました。

・呼吸ケアリハビリセンター 副センター長 菅原玲子先生
・治験管理室長/臨床研究科長/臨床医学研修科長 森本耕三先生
・呼吸不全管理センター長/睡眠時無呼吸症候群治療センター長 木村弘先生
・呼吸ケアリハビリセンター長 吉田直之先生

Yahoo ニュースにも掲載されていましたが、今はリンクが外れているようです。

PDFも著者権から添付できませんが、、、

ワールドシリーズに重なっていて、大谷と勝手に共演を果たせました笑

初期研修医のための呼吸器教室 臨床呼吸器教育研究会CREATEオータムセミナー2025が開催されました。

参加登録者は482名にも上ったとのことです。

1日で呼吸器疾患全般を学べる貴重な会となり、毎年参加者が増えています。

来年もこの時期に開催される予定です。

「呼吸器内科を面白く、分かりやすく!」

CREATE(クリエイト:臨床呼吸器教育研究会)は,臨床呼吸器の教育に取り組むグループです。年に1回のオンライン呼吸器セミナーを行っています。若手医師に呼吸器内科の面白さや魅力を伝えることを目的に活動しています。

私は2022年から世話人として参加させて頂いています。