0083の論文がBMC pulmonary medicineにpublishされたってよ -Characteristics of Pleural Effusion with a High Adenosine Deaminase Level: A Case–Control Study-

今回の論文はADA≥40の胸水の鑑別についての論文です。杏林大学病院呼吸器内科のご協力をいいただき、他施設共同研究をさせていただきました。

「いやいや、ADA≥40って結核性胸膜炎でしょ?」と思うじゃないですか?

過去の文献ではADA≥40は結核性胸膜炎の診断に対し、感度92%、特異度90%と言われています。

しかし、当研究では456例中203例が結核性胸膜炎であり、55.5%は結核ではない疾患(細菌性胸水、悪性疾患、NTM、ML、自己免疫疾患、その他)でした。

各群を比較して、多数の予測因子を確認しました。

・胸水LDH<825 IU/LでTB(odds ratio 12.9)

・胸水LDH/ADA<26でTB(odds ratio 4.44)

・胸水好中球優位or細胞変性で細菌性胸水(odds ratio 44.6)

・胸水ADA/TP<14で悪性疾患(odds ratio 13.3)

・血清LDH≥315 IU/LでML(odds ratio 31.7)

などなど

それらを用いてDicision treeを用いて診断のフローチャートを作りました。

論文中の図を修正

どうですか、コレ!めちゃめちゃ頑張りました。

結核診断に対し、診断精度80.9%、感度78.8%、特異度82.9%でした。

ぜひお使いください!

   

こちらは論文内にはないお手製のフローチャートです。(Dicision treeを使ってません)

(参考)

めっちゃ複雑ですが、診断精度74.3%でした。

当論文は杏林大学病院呼吸器内科の石井教授にお時間をいただき、格別のご指導をしていただきました。本当に感謝です。

地方会の写真

会場で活躍したのは秘書の鈴木さんも。鈴木さん撮影の写真をアップします。


白石先生 会場入り口で

白石先生はBest Doctorsに選ばれています(病棟掲示板)

座長をする田中先生

発表中の西村先生

発表中の中島先生

講演する工藤先生(尾身先生がいらして、現在は代表理事)

中島啓先生が、症例発表しました。

過敏性肺炎に対してステロイド投与前にIGRA陰性を確認していたにも関わらず結核を発症してきた、という症例でした。IGRAは偽陰性も多く、特に陽性コントロールが低い(少ない)症例には注意が必要と言われています。

中嶋先生、落ち着いていて丁寧な発表でしたー素晴らしい!

共同演者が右隅で座長しています笑

0083の論文がInternal MedicineにPublishされたってよ -A Case of Autoimmune Pulmonary Alveolar Proteinosis with Suspected Exacerbation after Osimertinib Administration for Lung Cancer-

久しぶりの論文掲載の0083です。

今回アクセプトされたのは肺癌の合併した肺胞蛋白症の症例報告です。

咳、発熱を契機に受診され、気管支鏡検査で肺癌と診断した症例です。

肺癌診断時には背景肺に問題はありませんでしたが、治療までの期間に新たなすりガラス影が出現しました。その後、TKI(オシメルチニブ)開始し、腫瘍は改善しましたがすりガラス影が悪化してしまいました。

休薬と少量のステロイドで改善しましたが、その後の治療中もすりガラス影が残存しましたので気管支鏡検査を行いました。

その結果、肺胞蛋白症(PAP)と診断できました(抗GM-CSF抗体陽性)。

肺胞蛋白症と肺癌の合併は稀であり、さらにオシメルチニブによりPAPが増悪した可能性がありました。

ただオシメルチニブについては、肺癌の治療効果は高いと考えられ、病状によっては再投与も検討しています。

   

当論文は、PAPの大家でいらっしゃる杏林大学病院呼吸器内科の石井教授にご相談させていただき、論文の作成にも多大なご協力をいただきました。

コロナ渦でお会いできず、Zoomでご指導いただき、大変勉強になりました!ありがとうございました!

BALの回収率は30%以上!?

お久しぶりです、0083です。

一般的にBALの回収率は30%以上必要と言われています。回収率が低いと気管支内に貯留した分ばかりでちゃんとした肺胞洗浄の評価ができてないとされています。

でも回収できない時は何しても回収できないじゃないですか!

20%じゃダメなんかー!って思った事ありますよね?

   

という事で、その根拠となる論文を探してみました。

こういう時はとりまガイドラインでしょとATSのを見てみますと、

optimal sampling retrieves ≥30%

確かに30%以上が良いと書かれてます。

でも悔しいかな、referenceが書かれていない!

   

マジか、、、

じゃあBALの原著論文で30%以上をカットオフにして集めている研究があるだろう、その引用にならエビデンスが書かれているはず!

   

という事で辿り着いた論文がこちらです。   

Respiration. 2007;74(5):553-7.

おうおう、で?何で30%必要なんですか?え?

30%以上の回収率を得られた、多種のびまん性肺疾患(サルコイドーシス、IPF、COP、CTD、RB-ILD、外因性アレルギー性肺胞炎)、コントロールの症例を集め、BALの回収率によって細胞数と種類に差があるかを検討しています。

結果、細胞数と種類に有意差はありませんでしたので、30%以上回収できれば問題ないと。

   

いやいや、待って!30%以下はどうなのよ!?

そこが知りたいのに!

Methods:「In accordance with Costabel [7], a recovery rate of at least 30 ml was required.」

参考文献あるじゃん!

[7] Costabel U: Atlas der bronchoalveolären Lavage. Stuttgart, Georg Thieme Verlag, 1994, p 6.


ん?pubmedで引っかからないぞ、、、

ちょっとGoogle先生、どうなってんの!?

   

よし、お疲れ様でした!