The atoll signって何!?

器質化肺炎の論文を読んでいたら”The atoll sign”という所見が出てきたのですが、初耳だったので調べてみました。

CTでの多発するリング状陰影で1990年にZompatoriらによって定義づけられた所見です。(Chest. 1999 Jan;115(1):275-6.)

論文内のfigureから引用

“atoll”という言葉はモルディブ語の”atholhu(珊瑚)”から来ていて、珊瑚によって囲まれたラグーンから引用されたようです。

この所見はOPの19%に見られ、その他にもサルコイドーシス、GPA、リンパ腫様肉芽腫症、肺真菌症(アスペルギルス、コクシジウム、ムコール、PCPなど)、NSIP、PE、lepidic predominant adenocarcinomaなどでも見られます。(Am J Respir Crit Care Med. 2015 Jul 1;192(1):109-10.からも引用)

いわゆるreversed halo signと同様の所見であり、fairy-ring signとも言われています。

清瀬郷土博物館で開催されている「結核療養と清瀬」から。

<清瀬(当時は清瀬村)には、清瀬病院の開設まで入院できる医療施設としての病院はなかったと、聞き取り調査で言われています。村人は病気になると近隣の所沢や菅沢(現在の新座市)などに行くか、医者を呼んでいたそうです。

清瀬駅の南側には結核療養所が設置される計画が持ち上がったのは、昭和2年のことですが、駅周辺での住宅地開発計画が進んでいたことや、結核という病気への怖れから、反対運動が起きました。

しかし、昭和6年に東京府立清瀬病院が開設されると、次第に様相が変わっていきます。村の急病人は病院の医師に診察をしてもらえるようになり、また病院は村人に雇用機会を提供するよなど、経済効果も、もたらしました。

清瀬病院のみならず、昭和8年にはヨゼフ、プロジャック神父によって、療養農園ベトレヘムの園が開かれるなど、その後も様々な担い手により周辺に次々と病院や療養所が開かれていきました。こうして、清瀬の西南部に、十数の結核関連医療施設による比類ない「病院街」が形成されていったのです。>

写真やブログなどでの紹介許可を頂いています。

清瀬駅!。これは北口ですかね、いや南口か。右隅は公衆電話ですかね。車はトヨタかな。

清瀬郷土博物館で開催されている「結核療養と清瀬」に行ってきた。

開催期間延が長されていますので、未だ行かれていない方はぜひー

暑いー。清瀬らしい風景の中をてくてく歩いてきました。

清瀬が病院街と言われる所以。結核研究所臨床部と書かれているのが複十字病院です。

写真撮影、ブログアップを許可頂きましたので、いくつか紹介していきたいと思います。

伊藤先生が、肺NTM症の薬物治療について総説を執筆しました

いつもお世話になっている薬剤部からの依頼でしたー。

AZM, TIW,  アミノグリコシド, ALIS, 2剤治療, 外科治療, 治療開始基準, 治療期間, 感受性検査, 有害事象, 新規薬剤開発 と幅広く取り上げており、気合いを感じます。

最近は薬剤師さんの勉強会や学会でも肺NTM症を取り上げてくれています。

先日とりあげたリハビリテーション含め、多職種連携体制の確立は重要なテーマです。

旭川での学術講演会からー渥實先生がシンポジストを務めました

勉強会で続けてきた難しいテーマですが、外科医らしい視点で解析を行っています。今回の総会でシンポジストに選ばれました。

今アクティブな病変をいかにコントロールするか(治癒率を高めるか)、再感染も意識しつつ将来の肺機能を可能な限り温存する計画(イメージ)が立てられるか、でいつも議論しています。

渥實先生は若年では先天性肺奇形が原因となる特徴的な症例も含まれることも意識して解析しています。

渡辺先生筆頭の論文がAAC(Antimicrobial Agents and Chemotherapy)にpublishされました。

先日結核病学会で発表した研究内容です。

CFZを使えるようになりましたが、副作用に注意して大切に使っていく必要があります。

血中濃度を正確に測定し、丁寧に臨床を絡めて検討していることが評価されたと感じています。

ご協力くださった患者さんに感謝します。

後日内容を解説してもらいます。

渡辺先生とクロファジミンの総説を執筆していますので、使用される先生は、ぜひご一読ください。

0083びぼろ:器質化肺炎

夏が来るとサマーウォーズを思い出してよろしくお願いしますしちゃう皆さま、こんにちわ。0083です。

はい、サマーウォーズ大好きです。先日のau回線障害もラブマシーンのせいかとwktkしてしまうアニメ脳ですいません笑

今日は器質化肺炎のお勉強中でへーと思った事を勝手にびぼろします。

   

・COPの再発は25%程度で1年以内に起きやすい

(N Engl J Med . 2022 Mar 17;386(11):1058-1069)

・ステロイドは10mg以下に減量、中止後に再発起こしやすい。

(Chron Respir Dis . Jan-Dec 2019;16:1479973119853829.)

   

・再発リスク

①発熱(再発群 65.2% vs 非再発群 32.0%, p=0.004)

②多発陰影(再発群 83% vs 非再発群 36%, p=0.02)

③CRP高値(再発群 3.15±3.94 vs 非再発群 1.75±3.22, p=0.038)、LDH低値(再発群 377±92 vs 非再発群 295±66, p=0.02)、ALP高値(再発群 190±98 vs 非再発群 110±68, p=0.04)

④DLCO低値(再発群 45.9±14.2% vs 非再発群 57.6±18.5%, p=0.050)

⑤初回治療までの期間が長い(再発群 22±17 weeks vs 非再発群 11±8 weeks, p=0.02)

※γGTPは低値、高値どちらの報告も。

(Respiration . 2007;74(6):624-31.)

(Chron Respir Dis . Jan-Dec 2019;16:1479973119853829.)

(Am J Respir Crit Care Med . 2000 Aug;162(2 Pt 1):571-7.)

   

・最初COPと思っても6-24か月後に4.6%で自己免疫疾患が判明。

(Chron Respir Dis . Jan-Dec 2019;16:1479973119853829.)

   

・意外な二次性の原因疾患

吸入による影響:誤嚥、エアロゾル化繊維染料、マスタードガス

悪性疾患:白血病、リンパ腫

分類不能型免疫不全症(CVID)→感染?

移植:肺、肝臓、骨髄

炎症性腸疾患:クローン病、UC

(N Engl J Med . 2022 Mar 17;386(11):1058-1069)

   

論文読んだ時にメモしとかないと、あれどこに書いてあったっけってなりますよね。ブログをメモ代わりに使ってすいません笑

旭川での学術講演会からー渡辺先生が2演題を発表しました。

渡辺先生は明治薬科大学と当院薬剤部兼任で、NTM症の薬剤治療にフォーカスして研究を続けています。以前低用量EBについての紹介をしましたが、今回はその発表に加えて、最近アクセプトされたクロファジミンの血中濃度と副作用についての分析結果を報告しました。

勉強会にもいつも参加して、議論を盛り上げてくれます。

旭川での学術講演会からーRespiratory investigationにpublishされた山根先生の論文紹介

結核・非結核性抗酸菌症学会の学術講演会が旭川で開催されました。少しずつそれに関連した話題を報告したいと思います。

こちらはランチョンセミナーで紹介した山根さんの論文です。

NTM症でDryタイプの人と、そうでない方(Wet)の方の臨床的な違いは?というCQについて研究した報告です。

喀痰が多いということは、精神面のQOLに影響していることを意識して、非薬物療法を含めて治療介入していく必要がある、という考察になります。

【論文内容】

肺非結核性抗酸菌症(NTM-PD)患者のうち、慢性痰症状(Chronic Sputum:CS)を有する者(CS+)と有さない者(CS-)の身体特性を比較し、CSが健康関連QOL(HRQOL)へ与える影響を検討した。99名のNTM-PD患者において、CS+は71.7%、CS-は28.3%であり、CS+はCS-と比較してBMIや肺機能が低く、線維空洞型の割合が高く、放射線学的に重症であった。MOS 36-Item Short-Form Health Survey(SF-36)により評価されたHRQOLスコアはCS+でより低く、CSはSF-36の精神面のサマリースコアに独立して関連していた。