スコア大好き協会の皆さん、こんにちわ。0083です。
みんな、スコア大好きですよね。
0083はスコア大好きなんで症例集めたらすぐにスコア作ろうとしてしまいますw
という事で、今日はADAを含めたスコアをびぼろします。
まず、一般的に胸水中のADAは結核性胸膜炎の診断に有用だと言われており、ADA≥40 U/Lで感度92%、特異度90%と報告されています。(Liang QL et al, Respir Med 2008;102:744–54.)
①結核性胸膜炎 vs 肺炎随伴性胸水
結核性胸膜炎の診断に対して胸水LDH/ADA <6.20で感度93%、特異度62%
※ADAはmeian 33.5 U/L (range 4.5–75.9) vs median 43.3 U/L (range 2.0–344.1), p=0.249 と有意差なし
(Wang et al, BMC Pulmonary Medicine (2017) 17:168)
②癌性胸膜炎 vs 結核性胸膜炎or肺炎随伴性胸水
癌性胸膜炎の診断に対してLDH/ADA>20で感度98%、特異度94%
※ADAは癌性胸膜炎でmedian 10 U/L (range 4–69.3)、 結核性胸膜炎でmedian 45.15 U/L (range 11.7–81.4)、74.95 U/L (range 4–170)
(Akash Verma et al, Lung (2016) 194:147–153)
③IgG4関連胸水 vs 結核性胸膜炎(自分の論文ですいませんw)
IgG4関連胸水の診断に対して胸水ADA/TP<15で感度93.8%、特異度72.5%
※ADAはmedian 55.7 U/L (IQR 42.3–71.6) vs median 83.9 U/L (IQR 60.4–109.4)
(Shimoda M et al, Medicine 2021;100:11(e25162).)
そしてここ大事だと思うのですが、何と比べてのスコアなのかを把握する事!
例えば、①と②のスコアで結核性胸膜炎だと思っても、膠原病やPEやMeigsとか稀な胸水の鑑別はできていません。
そもそもADA>40の鑑別もメインは癌性胸水、感染性胸水で、稀な胸水は少数例がその他としてまとめられているか、原因不明例として含められている事が多いようです。
スコアは大好きだけど、その元々の作られ方にも注意が必要ですね。
番外編:癌性胸膜炎の症例でADA<15 U/L or >40 U/Lだと死亡率高い
(Ricardo Mingarini Terra et la, Lung (2016) 194:681–686)
なんで低いと高いの両方がリスクなん?うーん、ホンマかいな